団塊の世代の今は?世界の団塊世代はどう生きたか?

今から20年ほど前の2000年代の初めの頃、団塊世代の大量退職による「2007年問題」が大きな社会の関心事になっていました。 

団塊の世代は第二次世界大戦直後の日本において1947年から1949年(1951年、または1956年生まれまで含む場合もあり)にかけての第一次ベビーブームで生まれた世代のことです。 作家の堺屋太一が1976年に発表した小説『団塊の世代』によって登場した言葉です。 また、団塊の世代の子の世代は団塊ジュニアと呼ばれます。
大きな人口比率を占める団塊世代が第2の人生に踏み出し、しかもある程度資産をもった団塊世代が野に放たれるから、大きなビジネスチャンスだとの見方もありました。

堺屋太一氏は、「団塊世代の高齢化で年功序列終身雇用は終幕、このことは経験豊かな労働力が大量に供給されることを意味する。 団塊の世代よ、君たちは未来をあきらめてはいけない。 君たちこそこの国を変える力がある。政治家と世論が正しく見通して欲しいところである。」(2008.12.31 日経新聞・経済教室 )とまで期待した意見もあった。(少し団塊世代を買いかぶり過ぎの感じもしますが。。。)

私はその団塊の世代の先頭の1947年生まれです。

2022年の現在、この2007年問題の総括はどのようなことなのだろう?
団塊の世代は今は?どのような思いでいるのだろうか?  

団塊世代の大量退職はさしたる社会的影響やニュービジネスの創出などもなく、団塊世代は目立たず静かに潜行しながら、セカンドライフに踏み出し、個々の模索が今も続いているようにも見えます。

団塊世代の定年退職後の2008年9月のリーマンショックに始まる金融危機で世界の景色が一変し、政治・経済が大混乱し、個人も大きな影響を受けた。 生活不安や将来不安(年金・医療不安)が増大し節約志向に傾いているから、2007年問題など消し飛んでしまい話題にもならなくなってしまった。

2007年問題の基となった団塊の世代は今、どうしているのだろうか?と気になっていたところ、団塊世代の名付け親の堺屋太一さん編著の「日本・米国・中国 団塊の世代」という本が2009年に出版されていました。  

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著者:堺屋 太一
販売元:出版文化社
発売日:2009-03-29
おすすめ度:4.5
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“団塊世代の今”というテーマではないが、外国にも団塊の世代があるのか?
外国の同世代はどのように生きたのか?という興味深いテーマだったので、早速、Amazonでこの本を購入しました。

世界の団塊世代はどう生きたか?

下記が2009年に私のブログに投稿した堺屋太一さん編著の「日本・米国・中国 団塊の世代」という本を読んだ後の覚え書きの転載です。

”私が現役の頃、一時海外ビジネスを担当したこともあり、米国や中国にも何度も出張し仕事上で同世代の米国人、中国人とも接したことがあるが、我ながら如何に彼らの国の事情や置かれた環境を知らなかったか、仕事のことしか話ししなかったか、この本を読んで今思えば、自分が無知だったこと、仕事オンリーのもったいない付き合い方だったなと感じた。

この本から、ポイントと思う箇所を抜粋します。

・米国の団塊世代は「ベトナム戦争からサブプライムへ」:20歳代にベトナム戦争が拡大し、戦場に送られ苦闘と敗北を味わった。 1980年代、団塊の世代は30歳代から40歳代だったが改革の主役になれず、多くは衰退する近代工業文明(規格大量生産型ビジネスの海外流出)とともに衰退した。 今、サブプライムローンによる金融危機により老後の生活も脅かされている。

・中国の団塊世代は「文化大革命の加害者にして被害者、失われた10年」:中国の戦後っ子の体験は凄まじい。彼らが少年から青年になる10年間、あの「文化大革命」が吹き荒れていた。 紅衛兵となり権力闘争に利用された揚句、学業と娯楽を捨てて、農山村に下放された。勝g小平が復権し、10年後に連れ戻されたときには世の中が変わっていた。 いきなり経済競争に投げ込まれた彼らの多くは、知識や技能を身に付けておらず不利を甘受せざるを得なかった。

・日本の団塊世代は、米中の団塊世代に比べればはるかに安定した人生を送ってきたと言えるだろう。 もっぱら経済成長を推進するエンジンの役割を果たした。この結果、日本は平和と繁栄を得ることが出来た。1993年には1人当たり国内GDPで世界一となった。 だが、その後はバブル景気の崩壊以来、日本は経済不振と社会の弛緩に苦しみ有効な改革ができないでいる。 団塊の世代は永久と信じた戦後体制(規格大量生産型の近代工業社会)の崩壊に驚き、彼らの想定した安定した老後が崩れたことに戸惑っている。 それだけではない、今また金融危機により団塊世代の蓄えを激減させる「新しい危機」が襲っている。

・団塊の世代の君たちに必要なことは、「本当の新しい時代」を次の世代のために用意することだ。君たちが70歳まで働ける社会を創れば、次の世代は高齢化を恐れる必要がなくなる。 君たちが物財の多寡にこだわらぬ幸せ定着させれば、次の時代は環境を壊さぬライフスタイルに染まる。君たちが外国人(移民)を恐れぬ世の中を創れば、次の社会は新しい人類文化を生み出すだろう。

堺屋太一氏の言われる「戦後体制(規格大量生産型の近代工業社会)は崩壊し、世界は全く新しい時代・知価社会(「物財の豊かさを幸せと信じた社会」から「満足の大きさ幸せと信じる社会」へ)へと変わっているのに、過去の成功体験から抜けきれない我々団塊世代も、日本全体も頭の切り替えができないまま凋落しつつあるのかもしれない。”

団塊の世代の今は?

2022年8月の現在、団塊の世代の今はどうしているのだろうか?

当事者の1947年生まれの団塊の先頭の私の今は?
愛媛の地方生まれ、大学を卒業し東京のいわゆる大企業(IT系)に就職した。
戦後の高度成長が始まった時代、若者は田舎から出稼ぎで都会へ移り、都会で結婚し核家族を作るのが当たり前だった。私は31歳で結婚、2児を設け、それなりに仕事を頑張り無事に定年退職した。

定年後に何もやることが無い半年間を過ごしてその「やることが無い」生活に耐え切れずに2007年末にネット通販を同期の友人を誘い起業した。
起業したネット通販は時代の流れに乗ってそこそこ成功し多忙な10数年間を過ごした。しかし、時代は流れ、スマホシフトの後、若者中心のSNS時代となりマーケットの変化やネット競合激化に対処できずに赤字が続き、73歳の2021年9月に13年9カ月運営したネット通販を廃業した。

74歳の今、既に鬼籍に入った親しい友人・知人が何人もいる中で、私は幸いにも大病もせずに今まで生きてこられたのは有難く幸運だった。
残りの最後の第三の人生はどうしたいかと考えて、身体が動くうちに故郷の愛媛へUターン移住する決断をしました。
そして田舎にUターンした今、長らく開店休業状態だったこのサイト(シニア・ネクスト)に久々に投稿している次第です。

ネット検索で「団塊の世代の今」というキーワードで情報を色々と探しました。

検索結果の中で網羅的に情報収集されていて一番参考になり私自身の心象にも合った情報が次です。
神奈川の県立図書館の発行の「団塊の世代は高齢社会を変える(2015年2月発行)」です。

さすが、図書館の司書さんがまとめられたのか? 図書、雑誌、新聞、インターネットの各メディアから参考になる情報を網羅的にピックアップして、かつサマリーをつけて紹介されています。

その中の図書の一つ「団塊シニアの諸相」(日本経済新聞社産業地域研究所 (編集、2013年8月発行)のサマリーは次のように書かれています。
”高齢化が進む中で「元気な老人」であり続けている人々、下の世代に比べて相対的に豊かである人々といったイメージが流布している団塊の世代。しかし、「元気だ」といわれる彼らの感性や感覚は実際にどうなっているのか。そして、彼らが人生に求めているものとは。若々しいと思われがちながらも、基本的には年相応に「大人しい」感覚・感性に転じている様子。今の生活におおむね満足し、「人とのつながり」、「ココロの豊かさ」を大事にして過ごしている日常。また、「終活」を意識している一方で、そのことを考えると憂うつになり、できれば自分の好きなことに集中したいという本音。変化している団塊の世代の実像に迫った調査報告書です。”

この図書は2013年8月の発行ですが、2022年現在の私の心象に近いものです。

また別の図書「終章を生きる 2025年超高齢社会」(下野新聞編集局取材班 下野新聞社(下野新聞新書7) 2013年発行)のサマリー
”2025年には団塊の世代が75歳に達し、65歳以上の高齢者が日本の総人口の30%を超えると予想されています。そのような状況で、誰もが最期まで望むように生きられる社会の実現に向けて必要なものは何なのか。本書は栃木県の地方紙『下野新聞』に2011年から2012年にかけて掲載された、豊かな終章のありようを問う長期連載記事をまとめたものです。独居高齢者が増える中で在宅医療を充実させていくには。治療や延命だけを目的とするのではなく、苦痛に対応する緩和ケアを充実させることで「命の質」を高めるには。具体的にさまざまな事例を取り上げ、長生きして良かったと思える社会の在り方をどう作っていくか、私たちに問いかけています。”

この図書は団塊の世代がこれからやってくる「人生の終章」、「命への恐れ」、などに対してまだまだ整理のつかない(つけたくない)年代だと自覚させられます。

 

 

【参考情報】
団塊の世代とは? 現在の年齢から抱える社会問題までわかりやすく解説

目前に迫る2025年問題とは? 何が起き、どう備えるべきかを徹底解説

団塊の世代の「音楽とライフ」に関するエピソードサーベイ 結果概要

団塊ジュニアが直面する「親の75歳以降」4つの難題 2022~25年で団塊世代600万人超が後期高齢者に

世代ごとに見る仕事観 ベビーブーム世代からZ世代まで

コロナで早期退職、ベビーブーマー300万人 米連銀試算

かない1億人」 コロナが映した老いる米国

アメリカの高齢者の現状と課題

団塊世代は2022年後期高齢者に》固定資産税に外壁や屋根の補修費… ‟負担でしかない親の家”を相続する団塊ジュニアの末路

2025年に後期高齢者になる団塊世代 弘兼憲史氏、江本孟紀氏らの声

 

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