世界の団塊世代はどう生きたか?-その10年後

世界の団塊世代はどう生きたか?-その10年後

2019年2月に「団塊の世代」の名付け親の堺屋太一さんが亡くなられた。83才だった。

私は1947年生まれのまさに団塊世代の先頭で堺屋さんの色々な著作や発信に触発され影響を受けたと感じています。

堺屋さんの訃報を知り、丁度10年前の堺屋さんの本「日本・米国・中国 団塊の世代」を買い求め読後感を私のブログに残しておいたのを思い出した。改めてブログ記事を読み返してみた。

ーー(当時のブログ記事の再掲)---

世界の団塊世代はどう生きたか?

2007年問題の基となった団塊世代は今、どうしているのだろうか?と気になっていたところ、団塊世代の名付け親の堺屋太一さん編著の「日本・米国・中国 団塊の世代」という本が出版されているの知った。 

 

日本 米国 中国 団塊の世代日本 米国 中国 団塊の世代
著者:堺屋 太一
販売元:出版文化社
発売日:2009-03-29
おすすめ度:4.5
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“団塊世代の今”というテーマではないが、外国にも団塊世代があるのか?外国の同世代はどのように生きたのか?という興味深いテーマだったので、早速、Amazonのマーケットプレイスで中古本を購入した。

私が現役の頃、一時海外ビジネスを担当したこともあり、米国や中国にも何度も出張し仕事上で同世代の米国人、中国人とも接したことがあるが、我ながら如何に彼らの国の事情や置かれた環境を知らなかったか、仕事のことしか話ししなかったか、この本を読んで今思えば、自分が無知だったこと、仕事オンリーのもったいない付き合い方だったなと感じた。

この本から、ポイントと思う箇所を抜粋します。

・米国の団塊世代は「ベトナム戦争からサブプライムへ」:20歳代にベトナム戦争が拡大し、戦場に送られ苦闘と敗北を味わった。

1980年代、団塊の世代は30歳代から40歳代だったが改革の主役になれず、多くは衰退する近代工業文明(規格大量生産型ビジネスの海外流出)とともに衰退した。

今、サブプライムローンによる金融危機により老後の生活も脅かされている。

・中国の団塊世代は「文化大革命の加害者にして被害者、失われた10年」:中国の戦後っ子の体験は凄まじい。彼らが少年から青年になる10年間、あの「文化大革命」が吹き荒れていた。

紅衛兵となり権力闘争に利用された揚句、学業と娯楽を捨てて、農山村に下放された。鄧 小平が復権し、10年後に連れ戻されたときには世の中が変わっていた。

いきなり経済競争に投げ込まれた彼らの多くは、知識や技能を身に付けておらず不利を甘受せざるを得なかった。

・日本の団塊世代は、米中の団塊世代に比べればはるかに安定した人生を送ってきたと言えるだろう。 もっぱら経済成長を推進するエンジンの役割を果たした。

この結果、日本は平和と繁栄を得ることが出来た。1993年には1人当たり国内GDPで世界一となった。 だが、その後はバブル景気の崩壊以来、日本は経済不振と社会の弛緩に苦しみ有効な改革ができないでいる。

団塊の世代は永久と信じた戦後体制(規格大量生産型の近代工業社会)の崩壊に驚き、彼らの想定した安定した老後が崩れたことに戸惑っている。
それだけではない、今また金融危機により団塊世代の蓄えを激減させる「新しい危機」が襲っている。

・団塊の世代の君たちに必要なことは、「本当の新しい時代」を次の世代のために用意することだ。君たちが70歳まで働ける社会を創れば、次の世代は高齢化を恐れる必要がなくなる。

君たちが物財の多寡にこだわらぬ幸せ定着させれば、次の時代は環境を壊さぬライフスタイルに染まる。君たちが外国人(移民)を恐れぬ世の中を創れば、次の社会は新しい人類文化を生み出すだろう。

堺屋太一氏の言われる「戦後体制(規格大量生産型の近代工業社会)は崩壊し、世界は全く新しい時代・知価社会(「物財の豊かさを幸せと信じた社会」から「満足の大きさ幸せと信じる社会」へ)へと変わっているのに、過去の成功体験から抜けきれない我々団塊世代も、日本全体も頭の切り替えができないまま凋落しつつあるのかもしれない。

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さて、2019年の現在、堺屋さんが予測した知価社会化や世界は驚異的なスピードで変化している。スマホがあらゆる消費や行動の必須ツールになってしまった。

毎日「AI」、「SNS」という言葉を聞かない日はない。若い人はスマホがあればパソコンも要らなくなった。

私はこんなスマホ世界になることは10年前に予想もできなかった。
スマホは早くから持っているが何かまとまったことをする時はやはりパソコンだ。若い人のスマホの文字打ち込みスピードは驚きの速さで芸術的だが、シニアにはとても真似できない。LINEもパソコンから打っている。

堺屋さんがこの本で10年前に言っていた、
「君たちが70歳まで働ける社会を創れば、次の世代は高齢化を恐れる必要がなくなる。」

⇒70歳まで働ける動きは実現しつつありますが、次の世代はまだまだ将来に大きな不安を抱えています。

「君たちが物財の多寡にこだわらぬ幸せ定着させれば、次の時代は環境を壊さぬライフスタイルに染まる。」

⇒物財の多寡にこだわらぬ幸せとは、何歳になっても、目標があり、やりがい、働ける、誰かに必要とされる、ことではないでしょうか?

「外国人(移民)を恐れぬ世の中を創れば、次の社会は新しい人類文化を生み出すだろう。」
⇒10年後の現在、日本政府は少子高齢化で労働力不足が現実化し外国人(移民)を拡大する方向に舵を切りました。

(参考情報)
堺屋太一氏の遺言:2020年までに3度目の日本を作れるか

 

 

 

 

 

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