ネクストライフのヒントー得意技や経験を活かす「ギグワーキング」
「ギグワーキング」という言葉をご存知ですか?
私は「ギグワーキング」という言葉は知らなかったのですが、日経新聞の2019年7月5日(金)朝刊の14面に「単発で仕事を請け負う「ギグワーキング」が広がる」という記事が載っていました。
「ギグ」とは日雇い労働を意味する英語で「ギグワーカー」として登録する人が急増しているという記事でした。
先駆けのクラウドソーシング大手6社(クラウドワークス、ランサーズ、Bezseek、など)に登録している人が約400万人、この記事に紹介されている非上場の新興クラウドソーシング会社に登録している人も含めると、なんと700万人を超えると見られ1年で4割も増えたそうです。
デジタル技術の進展で、飲食店でのアルバイトから専門的な会計作業まで、様々な「働き手」と「働く場」を柔軟に橋渡しができるようになった、と分析しています。
非正規雇用の比率が37%を超えている日本の社会状況や、
企業も終身雇用制度を維持できなくなり社員に副業を容認し、むしろセカンドステージのために副業を応援するようになった背景も大きいかもしれません。
この記事に紹介された新興のクラウドソーシング6社は各々業務カテゴリーを絞っています。
・メリービズ :経理全般、主婦ら750人が登録
・タイミー :飲食店、オフィスワーク、イベントスタッフなど単発アルバイト
ネクストライフのヒントー得意技や経験を活かそう!
私は定年退職後にネットショップを始めましたが、ショップの業務効率化するため、商品の欠品/入荷を商品ページにクイックに反映する欠品管理業務ソフトが必要となりました。商品数が増えて手作業では追いつかず時間を膨大に浪費しだしたからです。
ランサーズで業務ソフトの開発を募集をして、15人ほどから応募があり、応募者の中から実績や評判をもとに、仕事を依頼する方を決めて何度かスカイプなどで細かい仕様の打ち合わせをして、リーズナブルな価格で良い業務ソフトを作ってもらいました。
仕事を依頼した方(Kさん)は、会社がリストラで退職されたシニアの方でした。
現役時代は会社の生産管理システムのEDP(コンピューターによりデーター処理)を担当されていました。
退職後にフリーランスとしてランサーズに登録して業務ソフトの請負をされています。
欠品管理業務ソフトの次に商品登録効率化ソフトの開発もお願いしました。
このように現役時代の得意技をセカンドライフでうまく活かされています。正に「芸は身を助ける!」です。
このKさんは、現役時代のソフト言語は古いCOBOL(コボル)でしたが、ネット時代に使えるAccessデーターベースソフトやHTMLも勉強されてフリーランスとして請負の機会を増やされています。
シニアは定年退職後に、会社現役時代の経験や業務知識は自分では大したものはないと思いがちですが、現役時代の経験を棚卸し、視点を変えてみたり、自分の経験をベースに少し興味分野の勉強をすれば、意外と他の人に役立つ知識・経験やノウハウがあるものです。
若者や現役世代はネット時代のこのようなクラウドソーシングを使い新しい単発の働き方の恩恵を受けている人が多いようです。
シニアも定年退職後のネクストライフの時間の使い方の1つのヒントとして、自分の専門知識、得意技や経験を活かす、あるいは空き時間を有効に使う手段として、また、社会との接点を持つためにも、これらの「クラウドソーシング」や「ギグワーキング」が自分に合った利用価値があるか検討してみるのも良いと思います。