パソコンの生産革命:PC-98BTOの事始め(第1章-6)ーBTOをコアにした本格SCMへ

BTO(注文生産方式)の効果を最大限に発揮するためには、物の流れの「上流」に位置する部品調達・生産の生産工場から「中流」域の多くの営業・販売店、さらに最終消費者(ユーザー)の「下流」まで停滞がなく商品が流れる一気通貫システムが必要となります。

この一気通貫システムをSCM(Spply chain management)と呼びます。

1999年5月にBTOをコアにした本格SCM(サプライチェーンマネジメント)へと展開を図りました。

PC98-BTOの発展経緯4

BTOを軸にしたSCMとするために強化したポイントは、
・どんなモデルも選べるメニューの提供、加えて周辺機器やオプション、ソフトまで網羅した多様なニーズに応えられるメニュー(CTO:Configured To Order、カスタム注文生産)でOne Stop Shop化
・納入リードタイムをさらに短縮し最終消費者まで流れをスピードアップ。
・販売店と営業部隊へさらに使い勝手とサービス向上し希望納期満足率と納入順守率を高いレベルに維持する。
などでした。

BTOイメージ1


コンシューマー(個人)市場もBTOを開始

それまでコマーシャル(企業)市場限定だった98BTOですが、総出荷台数の残り半分はコンシューマー(個人)市場です。

98BTOを個人向けにも拡大すべく99年5月から準備を始め、個人向けValueStar、Lavieの上位モデルからBTO適用し、コンシューマープルと銘打ち、1999年10月から開始しました。
納入リードタイムも最短の実働4日~6日(納地別)で実施。

個人向けPCもBTOに移行するために群馬工場のBTO生産能力を短期間で大幅に増強する必要がありました。

何故それが可能だったか?
1997年10月に始めた企業向けPCのBTO生産化に伴い、見込み生産方式の時の重厚長大なロボットコンベア生産ラインを撤去し、セル生産ラインに切り替えたことによる工場内に大きな空きスペースができていた背景があります。

これはデスクトップは部材が大きく重たい特性に対応した大きなスペースが必要な自動倉庫、長いコンベアライン、筐体への組み込みロボットラインで大量生産していたのをセルライン化を進めたことによる余剰スペースが確保できていました。

このため工場拡張なしでセルラインの増強で対応できました。
さらにデスクトップPCのかさばる筐体やマザーボードなどのパソコンの共通ベース部分(ベースモデル)の海外生産比率を大幅に高めました。
つまり、国内工場はファイナルアセンブルラインを主機能としてBTO生産能力の大幅拡大に対応していきました。

97年10月から開始したコマーシャル(企業)市場向けBTOのブラッシアップを重ねノウハウを蓄積し「ITで武装したセルライン」ができつつあったことも大きな要因です。

 

 

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